AI vs 教科書が読めない子どもたち

なにかと話題に上がるAI。

2冊AIの本を読んだことがあり、今回が3冊目です。

 

AIとは何か、シンギュラリティで人びとの仕事はなくなるのか、生活はどうなるのか、

といった”創造”の話を書き上げている本は多いです。

しかし、この本は作者が実際に行った調査と結果を基に、読者に今後の社会を生きるためのヒントを与えています。

 

それは教科書を理解する力だそうです。

AIが得意なのは、データを統計的に集めて情報を与えることです。

しかし、AIは国語の読解ができないと筆者は言います。

AIはモノを理解できません。なので、私たちにとって簡単な作業や問題が実は

できないのです。それは常識と思っていることがAIに機械学習させるには莫大な情報を

入れ込まなければならないからです。

ということは、私たちに必要なのは読んで理解をする力となります。

 

では現状の学生たちの読解力はどうなのか、筆者は役2万5千人に論理的思考力を図るテストを実施、結果、簡単な読解問題が解けない学生が多く、学校のレベルに相関しました。

つまり、高い読解力を持つ子供たちは、レベルの高い学校で詰め込み教育を受けることで、どんどん学習をする、きちんと勉強をすればすぐに身につくのです。

しかし、読解力のない学生に、応用的な内容を教えても習得できるはずがありません。

そもそも内容を理解することができないのです。

これは社会人にも共通することです。

企業が欲しいのは、仕事ができる人、つまりマニュアルを理解して業務をこなすことです。読解力のない人が仕事を覚えるには時間がかかります。

 

AIの現在のレベルはMARCH合格レベルです。

今後、AIが次々と企業に導入され、単純作業が置き換わり、失業者が増えます。

そうすると、失業者たちは新たにAIによって生まれた仕事に就くことになります。

しかし、MARCH合格レベルのAIができない仕事をできるのは、AI以上の知能レベルを持った人しか務まりません。

この時点でAIよりレベルが高い人はおよそ3割しかいません。

つまり、仕事は生まれても、仕事に就けない失業者が多く発生すると筆者は悲観しています。

では、AIに勝つには今後生き残りそうな仕事に移ればいいのか、そうではありません。

AIが苦手な読解力を身に着け、どんな仕事にも取り組める土台を身に着けておくべきです。

筆者は読解力の高さと読書や学習塾、生活習慣との関係性がないか調査しましたが、どれも関係性がなかったといいます。

読解力が大人になってからつくのか、どのように勉強すれば上がるのかは明確にはされていません。

私たちができることは、論理的な思考を意識して行うこと、今中学生以下の子供たちは教科書の内容を理解するようにすることです。

 

自分もいろんな仕事を教わっていますが、時々理解できないことがあります。

その原因が読解力であるとこの本に気づかされました。

ちょうどスタディサプリをやっているので、現代文も取り組もうと思います。